介護職を対象とした調査で、採用から1年未満での離職者が約4割というデータがあります。そのため、介護職では短期間での転職を繰り返す、ジョブホッパーの割合も増加していると言われています。短期間で離職に至る理由として、職場の人間関係や給与・待遇面への不満、介護施設の理念に賛同できないなどが挙げられます。

介護職のニーズは高く、未経験者歓迎や無資格でも採用されやすい求人も増えています。気軽な気持ちで応募できる求人が多いと、雇用条件や施設の雰囲気など事前にチェックし、比較・検討することなく応募、採用されてからイメージとのギャップに悩むことも起きやすくなります。他業種を含めても、職場の人間関係を離職理由として挙げる方は多く、チームワークも大切な介護の仕事だからこそ、施設見学の機会を活用し、スタッフの働く姿を実際に見ておくことが大切です。介護職への就職・転職の際には、介護職専門のキャリアコンサルタントなどのサービスを活用して、自分に合った職場を根気よく探す努力をしましょう。

また、介護の仕事への意欲はあっても、仕事を続けていくことが難しく、悩んだ末に離職する方も多いです。雇用環境や条件の改善には、個人の力ではどうしようもないこと、施設や業界全体が努力しなければならないこともあります。同じ職場に長期間勤務することで得られる経験やスキルもありますが、どうしても職場が合わない場合でも、転職時に不利にならないよう最低でも半年間は同じ職場に留まりましょう。